2015年4月1日水曜日

ドイツの思い出part7

日本へ帰ってから、同僚に愉快な仲間と旅のことを一部始終話したことは言うまでもありません。
みんな他人事だと思って面白おかしく聞いていました。
私は、キムのことを”アホキム”と呼び、社内では、”アホキム”という名で有名になってしまいました。

帰国してから1ヶ月程経った頃でしょうか、会社に私宛に一本の電話がありました。
職業柄、電話なんて日に何十回もあるのですが、その電話は国際電話だったので、”はて、だれからだろう?”
と思って出てみると、

”Hello. This is Kim. Long time no see.”

なんと、キムでした。
わざわざ韓国から国際電話をかけてきたのでした。
特に何かあるわけでもなく、なんとなく電話してみたとか。

電話終了後、”あのアホキム、今度はわざわざ韓国から電話してきましたよ。”って同僚と笑いました。
しかし、ドイツではあれだけキムに腹が立ち、何度も”しばいたろか”と思ったのに、しかも、アホキムなんて馬鹿にして呼んでいるのに、わざわざ電話してくれたことが、ちょっぴりうれしく思いました。

キムとの電話終了間際、”今度は台湾に出張に行くけど、お前一緒に来ないか?”って誘われました。
さすがにそれは無理なのですが、内心”一緒に行ってもいいかな”って思いました。
台湾ではどんな珍道中をやってくれるだろう!と想像すると思わず笑みがこぼれました。

それから半年が過ぎ、12月に入りクリスマスの雰囲気を迎えた頃、私宛に一通の手紙がきました。
仕事で手紙がくることはほとんでないので、”はて、だれからだろう?”と思って見てみると、
中にはクリスマスカードが入っていました。

差出人は英語で書かれていました。

Kim from Korea.



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