さて、この山田君、なかなか大変です。
授業中は、喚いたり歩き歩いたりすることしばしば。休み時間は、気に入らない子がいると呼び出し、脅した挙句に張り手を食らわす、など今まで見てきたやんちゃな子をはるかに超えていました。
気の弱い子は近寄れず、そうでない子も彼の暴走は止められず、担任の先生もお手上げという状態でした。
私も気の弱い子の一人だったので当然近寄れないないはずなのですが、なぜか私にはちょっかいをかけてきます。
暴力こそ受けなかったものの、怖かったので本当に関わるのが嫌でした。
しかし、だんだんクラスの友達も出来、部活にも入り、初めての中間テストに挑み、中学生活に慣れ始めてふと気が付いてみると、ほとんどいつも山田君と行動を共にしているではありませんか!
お昼を食べる時、トイレに行く時、購買用品を書いに行く時、掃除の時、体育の時、郊外学習の時、、、、。
たしかに、一緒にいると楽しかったかもしれません。
気前は良かったのでおごってくれたり、ヤンキーが学ランに付けるアクセサリーを見せてくれたり、100円ライターを分解して電気を発生させていたずらしたり、ゲーセンですごいテクニックを見せてくれたり。
私の知らないことを色々教えてくれる兄貴分のような存在だったのでしょう。
そうして、山田君とは仲の良い友達として、引きずられるように未知の世界に飛び込んでいくのでした。
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